レンズの染色方法の違いについて

サングラス専門店として、お客様のご使用用途に合わせて、レンズカラーのご提案をさせて頂いているのですが、色味や濃度、コーティングなどいくつもの種類がございます。

その中でも、レンズはどのようにして色を付けているのか、レンズの染色方法についてご紹介したいと思います。
レンズの染色方法の違いについて
まず一般的な染色方法として、温めた染色液にレンズを浸すことで色を付けるディップ方式があります。

ディップ方式は、熟練の技術を持つ職人さんの手によって行われています。

この方法では、色の出方が不安定であったり、仕上がりの細かい微調整が必要であったり、廃液の処理問題であったりと、いくつかの課題があります。

また、度付きレンズの場合、レンズの薄い所と厚い所とでは、濃さにムラが出来てしまいます。

そうした課題から生まれた新しい染色技術があります。

真空蒸着機の中で、染色インクの付いた転写紙を、レンズへ蒸着させる転写染色方式です。

染色液に浸けるディップ方式と比べ、複数色での染色が可能であったり、色や濃さにムラが出なかったりします。

また、熟練の職人さんによる微調整の必要がなくなり、自動化による生産性の向上や、廃液処理による環境問題や処理費用のコストダウンにも繋がります。

スポーツグラスに用いられるポリカーボネイトなどの耐衝撃レンズは、もともとディップ方式では染まり難いため、転写染色が採用されています。

転写染色技術は、メガネレンズ以外の他のプラスチック製品に採用されているようで、塗装よりも剥がれや退色が少ないとされています。

あるレンズメーカーさんへ問い合わせたところ、最近では転写染色が一般的になってきているようです。

転写染色の良さばかり目立ちますが、職人さんの技術に頼らないと染色できない色もあります。

例えば、お客様が愛用されているサングラスを、全く同じカラーで度付きにしたい場合、元のレンズを見本色として工場へ送り、職人さんが染色サンプルのない状態から、1から計算して染色する場合です。

職人さんによる経験と知識で、赤、青、黄(染色のベースとなる色)の3色をうまく組み合わせながら、見本色と同じレンズカラーに仕上げていくオーダーメイドカラーなのです!

当店でも、テニス専用カラー(OZ-2)や、スキー専用カラー(OZ-16)といったオリジナルレンズカラーは、職人さんの技術をお借りしないと完成しないレンズカラーなのです。

新しい技術も素晴らしいですが、顧客満足の為には、職人さんの技術の継承も大切で、今後の課題となりそうですね。

オードビー大阪 難波